フィラリアは心臓に寄生する寄生虫で、乳白色のそうめんのような形状をしています。
成虫はオス17センチ、メス28センチと細長く、心臓の右心室や肺動脈に寄生して心臓や肺などの機能不全を引き起こします。
成虫が生んだミクロのフィラリアを蚊が媒介して感染していきます。
フィラリアが恐ろしいのは感染してすぐはそのほとんどが無症状であるという所です。
なので気付きにくく、症状が出た時には内臓疾患が進んでいる事が多いのです。
予防するにはフィラリアの予防薬を定期的に投与する必要があります。
蚊が媒介しているのですから1年中飲み続ける必要はなく、蚊の発生シーズンに合わせて投与すればいいのですが、蚊がいなくなってすぐに投薬を中止するのは危険です。
蚊がいなくなってから1、2か月後までは飲み続けるのが安心でしょう。
蚊の発生シーズンは地域によって異なりますが、フィラリア予防薬の投与は5月から12月が一般的だと言われています。
現在フィラリア予防薬の主流と言われているのが内服薬で、フィラリアに感染しないようにするのではなく、体内に寄生した幼虫を駆除するタイプの予防薬です。
フィラリアに感染した当初は、フィラリアはまだ幼虫であり、皮下や筋肉、脂肪内で成長していきます。
その後、静脈に侵入して心臓の右心室や肺動脈に寄生し、成虫となるのです。
心臓に寄生してしまってからでは予防薬では駆除できないため、体内に侵入した幼虫が心臓に入ってしまう前に予防薬を投与する必要があります。
体内に入ってから心臓に侵入するまでは2、3か月かかるといいますから、毎月必ず投与することが必要です。